
現役WEBディレクターが考える生き残るデザイナーの心得

こんにちはヨッチ(@CareerLocal)です。
私は、デザイナーとして広告業界に10年在籍してきました。
正直言って、センスも知識もない状態で周りの方々に迷惑をかけながらそれでも必死にやってきました。
なので30代半ばの頃の私は、自分のデザイナーとしての将来性について常に悩んでいました。
そこから、一歩一歩できることを積み重ねて、
- 週4勤務の正社員という働き方
- WEBディレクターへのキャリアアップ
- メディア運営での副収入
を地方で実現させてきました。
全てにおいてスケールはまだまだですが、
数年前のパッとしないグラフィックデザイナーとしてモヤモヤしていた時とは、
違う時間を過ごせるようになりました。
同じように悩んでいてこの記事にたどり着いた人の参考になればと思って、
自分の体験談を交えて、デザイナーのキャリアアップについてまとめております。
デザインしかできないデザイナーは淘汰される
まずは、「デザイナー」という職業の将来性について。
結論から言うと、
デザイナーという職業はなくならないが、
デザイナーに求められるものはどんどん広く変化していく
です。
なので、すでにその流れは来てますが、
デザインしかできないデザイナーさんは収入とか将来性は厳しくなってくると思います。
(※デザイン能力だけ突き抜けてしまうってのはアリです)
でも、デザイナーという職業はなくなりません。
なぜかというと↓
デザイナー(グラフィック&WEB)について
デザイナーというものは、専門職です。
スキルが必要になります。
具体的にいうと、
・デザインスキル
・グラフィック系アプリケーションの操作スキル
などがあります。
ここに
・UI/UXデザインスキル
・HTML/CSSなどのコーディングスキル
がつけ加わると「WEBデザイナー」になる感じです。
これだけのスキルが必要なので、
感覚的には手に職を持つというものと同じです。
なので、これまでやってきたデザイナーの経験と制作物は財産です。
3〜5年も必死にやってきた人なら、世の中で100人に1人くらいの希少性はあります。
デザイナー(グラフィック&WEB)の将来性について
では、世の中の流れから見たデザイナーの将来性について。
電通が行った「2018年 日本の広告費」(※1)によると、総広告費は7年連続のプラス成長、特にインターネット広告費は、5年連続の二桁成長ということです。
いわゆる「4マス」(新聞・雑誌・テレビ・ラジオ)の広告費は横ばいもしくは減少傾向にあるので、需要としては「WEB業界」が伸びていると言えるので、WEB界隈のデザイナーの職業がなくなることはなさそうです。
とはいえ、
インターネット広告のみで解決できないマーケティング課題を、従来からある媒体と組み合わせるなどして解決する統合ソリューションがより深化した。
※1 参考:株式会社電通「2018年(平成30年)日本の広告費」
とある通り、「WEB」だけでは解決できないマーケティング課題も増えてきており、
それに伴い、デザイナーに求められる能力も広くなっていることを現場でも感じます。
ディレクターとしてクライアントと対面してヒアリングなども行うようになって、
非常に感じますが、
クライアントは、キレイなデザインが欲しいのではなく、
- 売上を上げたい
- 集客したい
- 会社の知名度を上げたい
- スタッフの作業を効率化したい
- お客さんに情報を伝えたい
から、デザインやWEB制作会社に相談に来るのです。
1,なんとなくキレイなクライアント(依頼主)が喜ぶデザイン
2,シンプルだがお客さん(エンドユーザー)に伝わるデザイン
1は、デザインスキルだけでも通用します。
でも、2はデザインスキルだけでは通用しません。
UI/UX、マーケティングの知識、などなどが必要になってきます。
今までは、なんとなくかっこいいデザインをつくっていれば、それなりの効果は出ていました。
ですし、我らのような地方で中小企業や個人経営をクライアントとしていく場合、
効果検証にコストは使いません。
なんとなく、です。
なので、クライアントが喜ぶデザインをつくっていれば継続的にお仕事はもらえていました。
ですが、今はWEBやアプリなどは一般的に使用されるようになってきたので、
簡単に効果検証ができてしまいます。
キレイなだけのデザインでは、お客さんは動きません。
また、目的のないデザインでは、改善提案もできません(PDCAが回せない)。
そういった意味で、
「デザインしかできないデザイナーは淘汰される」
という言い方ができるのです。
では、これからの時代にも生き残り、
さらに必要とされる(=高収入が実現できる)デザイナーになるには、どうすればいいか。
キーワードは、
「スキルの掛け合わせ」
です。
「スキルを掛け合わせて自分の希少性を高める」
これが実現できれば、必要とされるデザイナーとなることは簡単です。
自分の希少性を高く評価してくれる場所を探すだけです。
高収入も期待できるでしょう。
生き残るデザイナーになるには、能力の掛け合わせを意識する
最近は良く聞くようになった
「スキルの掛け合わせ」という言葉。
私の例でいうと、
悩んでいたデザイナー時代のスキルセットは、
- デザインスキル(平均以下)
- グラフィック系アプリケーションの操作スキル(平均的)
- WEBの知識(素人に毛が生えた程度)
これでも、所属していた会社が、紙中心のグラフィックデザイン制作会社だったため
貴重なWEB案件に対応する人材として、最低限の評価はいただいておりました。
そこから、
- WEBの知識の強化(HTML/CSSの基本)
- マーケティングの知見
- ディレクションの基礎知識やツールの知識
- WEBライティング
- SEOの知識と経験
などのスキルを加えていくことにより、
最初にあげた
- 週4勤務の正社員という働き方
- WEBディレクターへのキャリアアップ
- メディア運営での副収入
を実現させるに至りました。
では、今数年前に私と同じようなスキル状態のあなたにオススメする
スキルの掛け合わせ方を紹介します。
デザインスキル×経営・経済・マーケティングスキル
まず一番オススメなのは、
「経営や経済、マーケティングの勉強」をすることです。
先程も言いましたが、
なんとなくキレイなクライアント(依頼主)が喜ぶデザイン
では、本当にクライアントが望む結果は生まれません。
クライアントは、
- 売上を上げたい
- 集客したい
- 会社の知名度を上げたい
- スタッフの作業を効率化したい
- お客さんに情報を伝えたい
のです。
そして、
売上をあげたり、集客の基本になるのは、
マーケティングや経済の知識と視点です。
会社の知名度をあげたり、ブランディングやスタッフの作業効率化などは、
経営の知識と視点が必要になってくると思います。
なので、クライアントである企業経営者と
同じ目線や共通言語を持っていることは、非常に有利です。
このスキルの掛け合わせが実現できた場合は、
ディレクターやプロデューサーといったキャリアアップに
すぐにつながるでしょう。
デザインスキル×エンジニアスキル
ディレクターなどの職種には、コミュニケーションスキルも必須です。
性格的に、ディレクターではなく現場の責任者とかが向いている人ならば、
エンジニアのスキルを掛け合わせると、現場サイドでは非常に貴重な人材となります。
スキルでいうと
・フロントエンドスキル(HTML/CSS、JavaScriptなど)
・バックエンドスキル(システム構築、PHPなど)
デザインをお願いする人が動きや、実装可能かどうか、
費用感なども考えてくれたり相談できたら、ディレクターの立場でいうと非常に助かります。
進化するデザイナーの将来性は明るい
これからの時代にも生き残り、
さらに必要とされる(=高収入が実現できる)デザイナーになるには、
「スキルを掛け合わせて自分の希少性を高める」
先程も言いましたが、重要なので何回でも(^ ^)
あとは、世の中のニーズと自分の興味関心に合わせて掛け合わせるスキルを選んでいくだけです。
人は1万時間をそのことに費やすと、おおかたそのジャンルについてはマスターできると言われています。
進化を続けるデザイナーであれば、5〜10年で別のジャンルでも一人前のスキルが獲得できます。
デザイン×〇〇×〇〇で100万人に1人の貴重人材になる
人生100年時代と言われるこれからの時代、
30代からでも、5〜10年かけて、
1/100(100人に1人の人材)×1/100(100人に1人の人材)=1万人に一人の人材
になり、そこからさらにスキルと組み合わせることにより
1/100(100人に1人の人材)×1/100(100人に1人の人材)×1/100(100人に1人の人材)=100万人に一人の人材
となることができれば、50代でも60代でも必要とされるデザイナーとして活躍することはできるでしょう。
この記事が、昔の私と同じ悩みを持つデザイナーさんの助けになれれば幸いです。