
35歳からのデザイナー転職時の履歴書・職務経歴書の書き方
35歳からのデザイナー転職で、
履歴書・職務経歴書を書く場合のポイントは以下の3つです。
※大まかなところはデザイナー以外にも当てはまると思いますが、あくまでも私の経験をもとにお話ししているのでデザイナー向けです。
- 企業のニーズを把握する
- 経験とスキルとの類似点を探す
- 姿勢ではなく、成果で語る
私の場合も、もともとデザイナーとしての始まりが遅かったために、
1回目の転職時にもうすでにアラフォーでした。
なので、最初のうちは全然、書類選考が通らずに苦労しましたが、
上記を意識して、職務経歴書や志望動機などを変更してからは、
格段に書類選考を突破する確率が増えました。
10社応募して、1〜2社面接だったのが、
5社応募して、2〜3社から面接のお知らせが届くようになりました。
では、そのコツを詳しく説明していきますね。
【35歳からの転職】基本的な考え方
まず、その前に35歳からのデザイナー転職で必要な「基本的な考え方」。
他の職種だと、20代とからでも重要なんですが、
デザインスキルがベースにある特殊な職業なので、
意外と知らないデザイナーは多いです。
ここを意識するだけで、
他のデザイナー求職者との差別化ができますよ。
自分が商品だと考え、企業に売り込む意識
転職とは、
「企業の需要(求人要項)と供給(自分のスキルや経験)をマッチング」のことです。
自分のスキルだけをアピールしても、
企業の需要を知らないと書類選考突破率は伸びません。
もちろん、
デザイナー転職の必須アイテムは「ポートフォリオ」。
これは間違いありません。
相当な実績とデザインスキルがある方ならば、
これまで同様に30代でもポートフォリオと面接だけで転職することも可能でしょう。
ですが、特に地方では、
ハイセンスなデザインを求めている企業はほとんどありません。
その企業のレベルにあった
「ちゃんとしたデザインスキル」と「ちゃんとした制作事例」があれば問題ありません。
それよりも、
自分が商品だと考え、企業に売り込む意識を持って、
応募書類を作成していきましょう。
なのでもちろん、
デザイナーの履歴書と職務経歴書は、
オリジナルのフォーマットを作りましょうね!
20代の転職との違いは「即戦力かどうか」
そうなると、同じ求職者とどこで差別化するかが重要。
センスも重要なデザイナー職では、
30代40代のデザイナーは、同じ土俵ですると、
伸び代を感じやすい20代のデザイナーに負けることがあります。
これがデザイナー転職における「35歳の壁」の一因です。
また、35歳からの転職は、ほとんどが「即戦力」を期待されます。
20代の「ポテンシャル採用」が期待できる転職とは違うので、
企業側の視点を持って、
しっかりと即戦力として活躍できることを
アピールしていくことが重要です。
では、いよいよ具体的なポイントについて説明してきます。
①企業のニーズを把握する
まずは、自分を買って欲しい企業の
ニーズを把握しましょう。
自分(商品)自体は、すぐには変えられなくても、
見せ方(パッケージ)は、変えることはできます。
では、企業のニーズはどこでわかるかというと、
もちろん、
転職サイトや企業ホームページの「求人要項」にある
- 仕事内容
- 求める人物像
- 必要な能力・スキル
に記載されています。
その上で、
- 社長のインタビュー
- 社員のインタビュー
こちらもチェックしておくと、
基本的な企業文化や雰囲気もつかめてくるかと思います。
なぜ?その企業は求人を出しているのかを予想する
転職における「ニーズの把握」とは、つまり
なんでその企業は求人していて、
どんな人材が欲しいのかの予測を立てる作業です。
求人要項以外の色々な情報からも、ニーズを予想することはできます。
欠員募集?
→緊急性があるので、企業側の採用意欲は高いかも
色々な職種で継続的に求人を掲載している
→いい人がいたら採用するスタンス?(書類選考は通りやすいかも)
募集のポジションや給与
→アシスタント募集なら未経験でもチャレンジできそうだけど、給与は安いだろうな
→給与が高い場合は、求められるスキルや経験も高い
→ディレクター職は、デザインに加えて、マネジメントやマーケティングの知見が重要視されるかもしれない
などなど、ニーズを把握することにより
アピールする方法を考えていきます。
②経験とスキルとの類似点を探す
ニーズが把握できたら、
「企業が欲しがる経歴」が記載された応募書類に近づけるために、
「企業の求めるスキル」と「自分の経験スキル」の類似点を見つけていきます。
例えば、下記のようなWEBデザイナーの求人があったとします。
【必須条件】
・Webデザインの実務経験5年以上
・Photoshop / Illustrator実務経験
・HTML&CSSの知識
・Webサイト運営や構築に関する知識、経験
・CVRを改善するための分析、検証ができる方
【歓迎条件】
・コーディングスキル(HTML,CSS,JavaScript)
ここから読み解けるこの企業のニーズは、
WEBデザイナーというよりは、
WEBディレクターやプロデューサー的な能力を持つ人材を求めていること。
私だったら、WEBサイトの運用経験や構築の経験は多くないですが、
このブログをやっていますので、
・メディア立ち上げと運用経験
・Wordpressの基本的知識
といった切り口でアピールしていきます。
決して、経験年数があと1年足りない!
とかCVR(コンバージョンレイト)なんて知らない!
みたいな基準で考えるのではなく、
企業側の本質的な求人のニーズを把握して、
自分のスキル経験の類似点を見つけアピールしていくのが重要です。
あとは、
・HTML&CSSの知識
・Webサイト運営や構築に関する知識、経験
このような点は、
一冊本を買って読んでおくだけで、
もし面接になったとしても対応できます。
③姿勢ではなく、成果で語る
3つ目のポイントは、
自分の経験とスキルを、
「明確」に「定量的」に書くことです。
私も昔やって、全然書類選考が通らなかった時は、
こんな想いでデザインしています!
こーいった意識を持って、仕事(デザイン)に取り組むようにしてます!
みたいな、「姿勢」アピールをしていました。。。
もちろん、悪いことではないんですが、
これだと差別化できないし、どの程度かがわからないんですよ。
20代でも、ギリギリアウトなので、
35歳からの転職では、
必ず評価できるように「定量的」に書くことを意識してください。
成果の数値化(定量化)がむずかしいデザイナーの仕事でも、
簡単に定量化できるポイントがあります。
それは、
「制作時間」
ポートフォリオに、担当した役割と制作時間を記載するのがいいです。
それだけで、
クオリティーとスピードがわかるので、
自社の制作環境にマッチングするかどうかのイメージが企業側もつきやすいです。
あとは、自分が関わったプロジェクトの成果などに関しても、
今まで意識してなかったとしても、
ディレクターやプロデューサーや営業の人など、
プロジェクトを管理している立場の人に聞いてみて把握しておくのもいいかもしれませんね。
- 自分がデザインしたフライヤーを気に入っていただき前年比で〇〇%の受注率アップにつながる
- 自分がデザインを担当するようになってから同クライアントからの年間の売り上げが〇〇%アップ
多少強引でも、数量評価の意識があることがわかれば、
感覚的な評価ばかりの経歴書よりかは、全然マシです。
※当たり前ですが、数値のウソはいけません。
35歳からのデザイナー転職時の履歴書・職務経歴書の書き方【まとめ】
では、今回のまとめです。
1.転職とは、「企業の需要(求人要項)と供給(自分のスキルや経験)をマッチング」。
2.企業の需要(ニーズ)を把握し、ニーズに合わせた経歴の見せ方を考える
3.経歴の表現方法は、「明確」で「定量的」に書く
とにかくポイントは、
「自分が商品だと考え、企業に売り込む意識」
企業の担当者や、経営者がどのような人物が欲しいのかを考えられるようになれば、
必ず書類選考を突破する率は、確実に上がります。
履歴書や職務経歴書の書き方に悩むデザイナーはぜひ参考にしてみてください!